- 2025-01-21 (火) 6:00
- お役立ちコラム
ほうじ茶と緑茶、どちらも日本を代表するお茶として親しまれていますが、その違いについてご存知でしょうか。
どちらも同じ茶葉から作られるものの、製造工程の違いによって、味や香り、そして健康への効果も大きく異なってきます。
今回は、ほうじ茶と緑茶の違いを、製造工程、味と香り、カフェイン量、健康効果といった視点から分かりやすくご紹介します。
さらに、ほうじ茶の種類についても解説し、それぞれの風味の特徴を比較することで、ほうじ茶選びの参考となる情報を提供します。
ほうじ茶と緑茶の違い徹底解説
原材料と製造工程の違い
ほうじ茶と緑茶は、どちらも同じツバキ科の植物、チャノキの葉を原料としています。しかし、製造工程に大きな違いがあります。
緑茶は、摘み取った茶葉をすぐに加熱処理(蒸したり、乾燥させたり)することで発酵を止め、その後、揉んで乾燥させます。
一方、ほうじ茶は、緑茶(煎茶や番茶など)を、強い火で焙煎(焙じる)することで作られます。
この焙煎によって、緑茶とは異なる香ばしい風味と茶色い色合いが生まれます。
家庭で古くなった緑茶をフライパンで焙煎することで、ほうじ茶を作ることができることも知られています。
味と香りの違い
緑茶は、すっきりとした爽やかな味が特徴です。カテキンが多く含まれ、渋みと苦みも感じられます。
一方、ほうじ茶は、焙煎によって生まれる香ばしい香りが最大の特徴です。
苦みや渋みは緑茶に比べて少なく、まろやかで飲みやすい味わいです。
焙煎の度合いによって、香ばしさや甘みなどが変化します。
カフェイン量の違い
緑茶にはカフェインが含まれていますが、ほうじ茶は焙煎によってカフェインが揮発するため、カフェイン量は緑茶よりも少なくなります。そのため、カフェインを控えたい方や、就寝前にも安心して飲むことができます。
健康効果の違い
緑茶に多く含まれるカテキンには、抗酸化作用があり、健康に良い影響を与えると言われています。ほうじ茶にもカテキンは含まれていますが、緑茶ほど多くはありません。
一方、ほうじ茶には、焙煎によって生成されるピラジンという成分が含まれています。
ピラジンにはリラックス効果があると言われています。

ほうじ茶の種類と特徴
ほうじ番茶
ほうじ番茶は、番茶を焙煎したほうじ茶です。番茶とは、茶葉の等級が低いものや、茎や葉の混ざったものを指します。
そのため、ほうじ番茶は、他のほうじ茶の種類に比べて価格が比較的安価で、独特の香ばしさがありながら、苦みや渋みが少なく、あっさりとした味わいが特徴です。
京番茶
京番茶は、京都府南部で生産されるほうじ茶です。独特のスモーキーな香りが特徴で、他のほうじ茶にはない深みのある味わいが楽しめます。
伝統的な釜炒り製法で作られることが多いです。
加賀棒茶
加賀棒茶は、石川県で生産されるほうじ茶です。茶の茎を浅く焙煎するため、甘く柔らかな香りが特徴です。
煎茶のような甘味や旨味、渋みも残っており、すっきりとした飲み心地です。
その他のほうじ茶の種類
その他にも、ほうじ煎茶(上質な茶葉を焙煎したもの)など、様々な種類のほうじ茶が存在します。使用する茶葉や焙煎方法によって、味や香りが大きく変わるため、好みに合わせて選ぶことができます。

まとめ
今回は、ほうじ茶と緑茶の違いを製造工程、味、香り、カフェイン量、健康効果の観点から解説しました。また、ほうじ番茶、京番茶、加賀棒茶など、いくつかのほうじ茶の種類とそれぞれの風味の特徴についてもご紹介しました。
ほうじ茶は、緑茶を焙煎することで生まれる香ばしい風味と、カフェインが少ない点が特徴です。
今回の記事が、ほうじ茶選びの参考になれば幸いです。
今後、ほうじ茶を飲む機会が増えること、そして、その奥深い世界を楽しむきっかけになれば幸いです。
それぞれのほうじ茶の個性的な風味を味わってみてください。