- 2024-09-05 (木) 6:00
- お役立ちコラム
お茶の時間を大切にしたい、日々の暮らしを豊かにしたいと考えている方の中には、急須の種類が多くて選べない、美味しいお茶の淹れ方がわからない、お茶の時間をもっと充実させたいと感じている方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、日本茶を美味しく飲むための急須選びや美味しい淹れ方についてご紹介します。
□日本茶を美味しく楽しむための「急須」選び
1: 持ち手の位置
急須は一般的に、本体の横に筒状の持ち手がついている「横手型」が多いです。これはお茶を注ぐときにもっとも淹れやすい角度なのです。
他にもヤカンのように上についている「上手型」は一度にたくさん淹れるのに適しており、ポットのように後ろについた「後手型」は利き手関係なく使えます。
毎日使う急須だからこそ、使いやすいものを選びましょう。
2: 網の種類
急須の中に張られている網。美味しくお茶を淹れるために不可欠な網も、さまざまな種類があります。
急須の内側全体にぐるりと張られたステンレス製の網のものを「帯網(おびあみ)」といい、目詰まりしにくく、急須全体からお茶が抽出できるのでおすすめです。
急須本体とつながっておらず取り外せるものは「かご網」といってお手入れが簡単です。
注ぎ口を覆うように網が張られているものは「平網」といって、お茶が注ぎやすくもっとも一般的な急須の網です。
3: 容量
急須でお茶を淹れる際は、一度に飲み切れる量を淹れることをおすすめします。お湯を入れたままでは茶葉が開きすぎてしまい、美味しくなくなってしまいます。
そのため、急須の容量も、例えば一人暮らしなら1人〜1.5人分ほど、だいたい100〜200mlほどの容量の小ぶりのものを、5、6名と大人数分を一度に淹れるなら大振りの容量約500〜600mlの急須を選ぶとよいでしょう。
4: 素材
急須でもっとも多く出回っているのは、陶器製の急須です。陶器の素材は土です。
陶芸の産地によって古くから使われている土にはそれぞれ特長があり、それらの特性によってお茶の味わいが変わるという説があります。
例えば急須の名産地・常滑焼の代名詞である朱泥はまろやかな味わいに。
また、南部鉄器は文字通り鉄製のため、お湯に鉄分が溶け込むとされています。
他にもガラス製や樹脂製など、さまざまな素材の急須があるので、自分の好みやライフスタイルにあったものを選びましょう。
□日本茶の風味がワンランクアップ!お茶のプロ直伝のおいしい淹れ方
お茶のプロが実践している、美味しいお茶の淹れ方のコツをステップごとに解説します。
茶葉の量、湯温、蒸らし時間、注ぎ方などの方法を紹介することで、誰でも簡単に美味しくお茶を淹れられるようになります。
1: 急須に茶葉を入れる
茶葉が少ないとお茶が美味しく出ないので、少なすぎるという状態は避けましょう。お茶一杯に対する茶葉の適量は、好みによりますが4〜5gです。
自宅にある大きめのスプーンなどで茶葉をすくった際のグラム数を把握しておけば、次回からわざわざ量らずにすみますし、自分好みの濃さを追求する際の目安になります。
2: 使用する湯飲みにお湯を入れる
本来は湯冷ましという茶器を使いますが、実際に使用する湯飲みでOKです。ただ湯飲みが熱くなるのでご注意を。
今回は90℃に設定したポットを使用します。
まずは湯飲みの8分目くらいまでお湯を注ぎます。
これがお茶1杯分の量になります。
今回は2杯淹れるので、2回繰り返します。
3: 湯飲みのお湯を急須に入れる
ここで湯飲みから急須へお湯を移し、フタをして茶葉を蒸らします。お茶に適した温度は、通常の緑茶で80~90℃、玉露で50~60℃が目安です。
湯飲みを経由したお湯を急須に注ぐことで、90℃から5℃ぐらい下がり、ちょうど良い温度になります。
4: 1分ほど蒸らす
約1分蒸らします。急須の中で茶葉が開いていくのをゆっくり待つ、この時間も楽しみの一つです。
5: “回し注ぎ”で均等にお茶を注ぐ
それぞれの湯飲みに少しずつ注いで往復する“回し注ぎ”を行えば、均等な濃さと量で淹れることができます。6: 最後の一滴まで注ぎきる
もっとも重要なポイントは、お茶のうま味成分が凝縮されている、最後の一滴までしっかり注ぎきることです。この工程をていねいに行うだけでお茶の味がワンランク上がります。
□まとめ
お茶のプロが厳選した急須と、美味しいお茶の淹れ方を解説することで、読者がお茶の時間をより豊かに、そして楽しく過ごせるようにサポートしました。急須選びは持ち手の位置、網の種類、容量、素材など、様々なポイントがあります。
自分の生活スタイルや好みに合わせて、最適な急須を選びましょう。